エンペラータイムとは?意味や制約、クラピカの勘違いまで解説

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皆さんは念能力についてご存知だろうか。週刊少年ジャンプで連載中の漫画『HUNTER×HUNTER』に登場する概念であり、コップに水を入れて葉っぱを浮かべてみた人も多いのではないだろうか。

そのような念能力を使う能力者の中でも人気が高いのがクラピカである。主人公のゴンとキルアが登場しなくなった今、作品の主人公として描かれているクラピカであるが、そのクラピカの能力『エンペラータイム』について解説を行っていく。

エンペラータイムとは

HUNTER×HUNTERとは

HUNTER×HUNTERのストーリー

『HUNTER×HUNTER』における念能力

クラピカとは

強すぎる?クラピカの能力「エンペラータイム」

エンペラータイムの意味とは

エンペラータイムの制約とクラピカの寿命

エンペラータイム クラピカの勘違い

エンペラータイムが元ネタの同人誌

総括

 

エンペラータイムとは

「エンペラータイム」とは、主人公とハンター試験をともにした仲間であるクラピカの念能力であるが、クラピカとはどのような人物であろうか。まず、『HUNTER×HUNTER』という作品と、クラピカという人物について説明をする。

HUNTER×HUNTERとは

『HUNTER×HUNTER』とは、週刊少年ジャンプで連載している冨樫義博先生の作品である。少し連載をして休載を挟むという独特な連載スタイルで続いている作品であり、現在は過去最長の3年半の休載をしている。

そんな休載中の作品であるが、2022年6月に作者の冨樫義博先生が突如Twitterのアカウントを開設し、『HUNTER×HUNTER』のものと思われるネームの進捗状況をアップしたことが話題になった。Twitterのアカウントを開設した初日にフォロワー数が100万人を超え、その異例の速さからも作品の期待度が伺える。

HUNTER×HUNTERのストーリー

『HUNTER×HUNTER』は、主人公のゴン=フリークスがハンターとなり、同じくハンターであった父親に会うために苦難を乗り越えていくストーリーである。今回説明をするクラピカとは、物語の最序盤である「ハンター試験編」で出会い、要所要所で行動をともにしている。

現在は、「暗黒大陸編」という物語が進行しており、主人公のゴンが父親であるジン=フリークスに会った後の物語である。ゴンが目的を果たしてしまっているため、暗黒大陸編の物語には関与しておらず実質的な主人公はクラピカになっている。

『HUNTER×HUNTER』における念能力

『HUNTER×HUNTER』における重要な要素として、念能力がある。人間が誰しも持つオーラを自在に操ることで、様々な能力が使えるようになるというものである。

念能力には、その人間のオーラの生まれ持っての性質によって「強化系」「変化型」「放出系」「操作系」「具現化系」「特質系」の6つに分類することができる。

例えば主人公のゴンは強化系であり、強化系は自信のオーラによって何かを強化することを得意としている。そのためゴンは、自身の拳をオーラによって強化する必殺技「ジャジャン拳」を得意としている。

他にも、主人公の親友であるキルアは変化形であり、変化型は自身のオーラを別の性質に変化させることを得意としている。キルアは自身のオーラの性質を雷に変化させることができ、雷を利用した戦闘を得意としている。

このように、念能力という概念が『HUNTER×HUNTER』の物語の鍵となっており、戦闘を面白くしている要因にもなっている。

クラピカとは

クラピカは、「ハンター試験編」にて登場したキャラクターである。作品の最序盤から登場しているキャラクターであり、現在は実質的な主人公を担う重要な立ち位置のキャラクターである。

見た目は、民族衣装のような衣装を身にまとい非常に整った顔立ちであり、念能力を習得する前はヌンチャクのような武器を使用していた。

今は滅びてしまった「クルタ族」という一族の唯一の生き残りであり、クルタ族を虐殺した盗賊グループである「幻影旅団」への復讐のためにハンターになった。

また、クラピカを含めたクルタ族には感情が高ぶると目の色が赤くなる「緋の眼」という特徴を持っている。世界三大美色に数えられるほどに美しい色の目であるが、緋の眼の状態で死亡しても目の色は元に戻らないことから、クルタ族の死体の目は非常に高額で取引をされている。その目を幻影旅団に狙われたため、虐殺されたあとの死体からは一つ残らず眼球が取り除かれていた。その目は世界中に売り飛ばされてしまっているが、その目をすべて奪還することもクラピカの目的の一つである。

クラピカが活躍する「ヨークシン編」では、クラピカと幻影旅団との直接対決が描かれ、幻影旅団のメンバー数人を倒すことと、幻影旅団のリーダーであるクロロ=ルシルフルの念能力を封じることに成功した。幻影旅団のメンバーも魅力的なキャラクターが多いため、ファンの間でも人気のあるエピソードである。

また、クラピカは非常に頭のいいキャラクターとして描かれており、複雑な戦略を立てることにも長けている。そのため、クラピカが登場すると複雑な話になりやすい。戦闘描写の多かった「キメラアント編」とは雰囲気が大きく変わり、現在進行中でクラピカが実質的な主人公である「暗黒大陸編」では頭脳戦がメインとなっている。物語が頭脳戦中心となり難しくなっていることや、そもそもの連載期間の間隔が大きく空いてしまっていることから、ストーリーについてこれなくなっている読者も多い。

 

強すぎる?クラピカの能力「エンペラータイム」

頭脳戦が得意であるクラピカであるが、戦闘能力も高くその念能力も強力なものである。

クラピカは具現化系の能力者であり、自身のオーラによってイメージしたものを実際に具現化させることが得意な系統である。クラピカは念能力を使い鎖を具現化し、右手の5本の指それぞれに違う能力を持った鎖を扱うことができる。

それぞれの能力は以下の通りである。

癒やす親指の鎖(ホーリーチェーン)

親指の鎖に宿っている能力である。受けたダメージを回復させる能力であり、幻影旅団のメンバーであるウヴォーギンとの戦闘では、ウヴォーギンの超破壊拳(ビッグバンインパクト)によって粉砕した腕を一瞬で回復させた。

奪う人差し指の鎖(スチールチェーン)

人差し指の鎖の能力である。相手の念能力を一時的に奪い、自分の能力として使うことができる。また、奪った能力を他の人間に使わせることも可能である。暗黒大陸に向かう船の中では、クラピカの雇い主であるオイト王妃に能力を使わせる描写があった。

束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)

中指の能力である。この能力は、対幻影旅団に特化した能力であり幻影旅団のメンバーが相手の時しか使うことができない。

鎖を相手に巻きつける事によって相手を拘束し、捉えられた相手は強制的に「絶」の状態になる。絶とは、通常は常時纏っているオーラを全く出すことができない状態。念能力者同士の戦いにおいて、オーラを出すことができないということは丸裸なのと同義である。

この能力が発動し相手を拘束してしまえばすべての敵を素手で倒すことができるため、まさに必殺の能力である。幻影旅団が相手であれば、この能力さえ発動してしまえば負けることはない。

導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)

薬指の能力である。戦闘で使う能力ではないが、相手の嘘を見抜くことができたり人を探している時に場所がわかったりと何かと便利な能力である。

律する小指の鎖(ジャッジメントチェーン)

小指の能力である。相手の心臓に鎖を刺し、クラピカが指定したルールを相手が破ればそのまま鎖が心臓を握りつぶすという能力である。

この能力を使い、幻影旅団のリーダーであるクロロに念能力の使用を禁止する、パクノダがクラピカの情報を漏らすことを禁止するなどのルールを強いてきた。

また、クラピカ自身の心臓にもこの鎖が刺さっており、先述のチェーンジェイルを幻影旅団のメンバー以外に使うことを禁止している。これは、幻影旅団のメンバー以外をチェーンジェイルで攻撃したら死ぬという「制約」を自分自身にかけることによって念能力を強化することが目的である。その「制約」が厳しいものであればあるほど念能力は強力になる。後述するが、クラピカはこれ以外にも自分自身に強力な制約をかけている。

エンペラータイムの意味とは

上記のように、それぞれの指に違う能力を宿すクラピカであるが単純な具現化系ではこのような能力を揃えることはできない。

例えば、ホーリーチェーンの回復能力は本来強化系の能力者が得意とするところであり、具現化系能力者とは相性の悪い能力である。このように、能力の系統によって得意不得意が変わってくるが、クラピカはこのことに関係なく、全ての能力を100%使いこなすことができる。

作中屈指のチート能力としても名高い能力であるが、これこそがクラピカの能力である絶対時間(エンペラータイム)である。発動条件はクラピカが「緋の眼」の状態になっていること。緋の眼の抗体の時に限り、すべての系統の能力を使いこなすことができる非常に強力な能力であり、クラピカの能力のいくつかはこのエンペラータイム発動時にしか使うことができない。

このように強力な能力であるエンペラータイムであるが、それ相応の制約もある。

エンペラータイムの制約とクラピカの寿命

エンペラータイムは非常に強力な能力であるが、かなり重い制約をクラピカ自信が課している。それは、エンペラータイムの発動1秒につき1時間、クラピカ自身の寿命が縮むというもの。

1秒につき1時間ということは、1時間エンペラータイムを使うと150日、24時間使い続けると10年の寿命が縮むということになる。「暗黒大陸編」において、クラピカは丸2日間エンペラータイムを発動し続けてしまっているので、これだけで寿命が20年減っていることになる。

『劇場版HUNTER×HUNTER緋色の幻影』の入場者特典に記載されている富樫義博先生のインタビュー記事において、クラピカと幻影旅団は最終的には全員死ぬということが明かされている。クラピカがこのようなペースで寿命を減らしていることや、幻影旅団全員が暗黒大陸行きの船に乗っていることから、近いうちに全員が死亡し、クラピカと幻影旅団の因縁に決着がつくのではないかと予想する声も多い。

エンペラータイム クラピカの勘違い

このように、非常に強力な能力であるが重い制約のあるエンペラータイムであるが、寿命を減らさないようクラピカ自身もできる限り能力の使用を減らしている。ヨークシン編での幻影旅団との戦いのあと「少し長く変わりすぎたか・・・」と、寿命を気にするような発現も描かれている。

そのようなクラピカであるが、クラピカ自身も把握していなかった能力の仕様によって寿命を大幅に減らすことになる。それは、暗黒大陸に向かう船の中でのことである。スチールチェーンによって敵の能力を奪ったクラピカであったが、奪った能力を使用するまでは能力を解除することができない。つまり、能力を使用するまでは寿命を減らし続ける事になり、能力の解除条件を満たそうとクラピカも焦りを見せていたが、ここでクラピカの過労が祟り倒れてしまうことになる。

丸2日もの間意識を失っていたクラピカであったが、クラピカの自身の能力に関する勘違いがここにあったのである。意識を失えば、スチールチェーンの解除条件を満たさなくとも解除されると思っていたクラピカであったが、実際には意識を失っている間にも能力は解除されなかった。

つまり、エンペラータイムを発動したまま丸2日もの間意識を失っていた事になり、クラピカはここで20年の寿命を失うことになったのである。

このペースで寿命を減らしていけば、暗黒大陸編でクラピカが死亡するのではないかという予想も現実味を帯びてくる。

エンペラータイムが元ネタの同人誌

クラピカは人気投票をすれば2位をキープしているキャラクターであり人気も非常に高い。それに加え、エンペラータイムという強力な能力もその人気に拍車をかけており、エンペラータイムを元ネタにした人気同人誌も刊行されている。

詳しい内容については割愛するが、「グリードアイランド編」に登場したキャラクターであるゴレイヌが活躍する話なので、興味のある方はぜひ御覧いただきたい。

総括

エンペラータイムとは『HUNTER×HUNTER』に登場する人気キャラクターであるクラピカが使用する能力である。この能力を使用することで、クラピカは念能力のすべての系統を100%使いこなすことができるという非常に強力な能力である。

非常に強力な能力である代わりにその制約も重く、エンペラータイムの発動1秒間につき1時間寿命が縮む。クラピカ自身の能力に関する勘違いもあり、現在進行中の暗黒大陸編では20年以上も寿命を縮める事になった。

冨樫義博先生が、クラピカと幻影旅団は最終的に全員死亡すると明言していることからも、今後の暗黒大陸編でのクラピカの活躍にはファンの間でも期待が高まっている。

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